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お疲れ様です、早川です。
ビジネスやマーケティングを学んでいると「フロントエンド商品(FE)」と「バックエンド商品(BE)」という言葉が頻繁に出てきます。
結論から言うとこれらは「商品の販売戦略」のことで、この「フロントエンドとバックエンド」という考え方は、ビジネスやマーケティングをやっていく上で基礎中の基礎的なものです。
ビジネスをやっている人の中でも意外に知っている人が「少ない」ですが、この販売戦略の基礎を知っておくと普通に「使える」し「強い」です。
意味や概要くらいは必ず押さえておきましょう。
下記で解説していますので、ぜひ参考にしていってください。
フロントエンドとバックエンドとは?
で、まずフロントエンドとバックエンドっていうのは商品の形態の事で、
フロントエンド=最初に販売する商品
バックエンド=フロントエンド購入者に対して後から販売していく商品
という意味合いになります。
※フロント(front)=前、バック(back)=後
そしてそれぞれの「目的」や「役割」っていうのが、
■フロントエンド商品の目的と役割
・集客(顧客を獲得)するための商品
・顧客からの信頼を稼ぐための商品
■バックエンド商品の目的と役割
・利益を最大化させるための商品
というような感じで、これら2つはそれぞれの目的っていうのが異なるんですね。
フロントエンド商品の目的
フロントエンド商品は基本的に「集客」と「顧客からの信頼」を稼ぐための商品というイメージでOKです。
要は、より多くの数をさばいて、
「その商品を手に取ったお客さんに価格以上の価値を感じてもらう」
事で、あなたやあなたの商品に対する信頼を稼ぐ為の商品という事。
なので例外もありますが基本的には「安い価格」で、その価格以上の「質」を兼ね備えた商品である必要があります。
あまりに高すぎると「数」をさばく事もできないし、価格以上の質がなければ顧客からの信頼を稼ぐ事ができないからです。
バックエンド商品の目的
そして、バックエンド商品は「利益を最大化させる」為の商品で、上記のフロントエンド商品を購入したお客さんに対して販売していく商品になります。
なので、
「フロントエンドよりも高い価格でより質の高い商品」
っていうのがバックエンド商品の基本的な考え方になります。
じゃあそれを踏まえた上で・・
なぜ、このように2つの目的が異なる商品を売っていく必要があるのか?
という点について解説していきますね。
で、結論から言うとその理由は、
「売っていく商品が1つだけでは上手くビジネスを回せない」
からです。
仮に1つだけしか商品を販売しなかった場合、
商品を安売りすると「集客」はできるけど「利益」が出ない
という事になります、
価格が安いと数はさばきやすい(売れやすい)ですが、「薄利多売」になってしまってあまり利益を取れないわけですね。
そして、だからと言って商品を高くすると、
「利益」は出るけど「集客」ができない
というような事態になってしまいます。
価格が高いと数をさばいていく事が難しくなるので、売っていく商品が1つだけだとどっちに転んでも「きつい」わけです。
だから、「フロントエンド」と「バックエンド」という、双方の目的が異なる2種類の商品を扱っていく事で、より効率よく収益を最大化させていく必要があるわけですね。
「高い商品」よりも「安い商品」の方が数を捌きやすいのは言うまでもありません。
そして、その安い商品をフロントエンドとして販売し、そこで顧客に価格以上の価値を感じてもらう事ができれば、必然的にバックエンド商品を購入してくれる可能性も高くなります。
それって要は、
「利益を取れる本命商品の“成約率”が高くなる」
という事であり、
「お客さんから得られる利益を最大化」
させていく事が可能になるという事です。
だから多くの企業やマーケッターなんかは、このフロントエンドとバックエンドという考え方を実際にビジネスに取り入れているわけなんですね。
フロントエンドとバックエンドの「身近な事例」を解説。
その「フロントエンド」と「バックエンド」という構造は、僕達の身近なところにもたくさん事例があったりします。
その事例を簡単に解説すると下記のような感じですね。
■フロントエンドとバックエンドの具体例
化粧品通販:無料サンプル→定期購入
マクドナルド:100円マック→コーラやポテトなどのサイドメニュー
プリンター:プリンター本体を格安で販売orレンタル→インクのカートリッジ
コンサルティング:無料説明会やセミナー→コンサルティング
こんな感じで様々な業種や企業なんかにこの、
「フロントエンド」と「バックエンド」
という考え方は取り入れられているのです。
例えば、ファストフードチェーン店として有名なマクドナルド。
いくら誰もが知っている「マック」だからと言って、ハンバーガーを100円で販売して利益を取る事は難しいです。
実際、マックは100円マックから利益を取る事はできていません。
じゃあ、どこで利益を取っているのか?と言うと、
「ポテトやコーラやチキンナゲットなどのサイドメニュー」
で利益を取っているわけです。
要は「100円マック」と言うフロントエンド商品を、テレビCMなどで大々的に宣伝してお客さんを集め、そこから「コーラ」や「ポテト」といったバックエンド商品を販売し、利益を取っている、という構図なわけです。
つまり、
1.フロントエンド商品でお客さんを集め、信頼を獲得し、
2.バックエンド商品で利益を最大化させている
という先ほど解説した構図です。
また、プリンターなども1万円以下という安価な価格で、機械の本体が変えたりするんですがこちらも先ほどと同様ここで利益を取る事は難しいです。
「なんで機械本体がこんなに安いんだ?」と疑問に思った事ありませんか?
少なからずあると思いますし、逆に、
「機械本体よりもインク代の方が高くつくやん!」
と思った事がある人も少なくないと思います(笑)
これも単純にフロントエンド(プリンターの機械本体)で数を捌いて、バックエンド(インクのカートリッジ)で利益を最大化しているわけです。
バックエンド戦略の3つのテクニック。
そしてこの「バックエンド戦略」には様々な形があって、その代表的なテクニックとして有名なのが、
・クロスセル
・アップセル
・ダウンセル
と呼ばれるようなバックエンド商品の形になります。
上記のテクニックを簡単に解説すると下記のような感じですが、
・クロスセル=フロントエンド商品と相性の良い商品を一緒に売っていく
・アップセル=フロントエンド商品より高額なグレードアップ商品を売っていく
・ダウンセル=フロントエンド商品より価格も質もグレードダウンした商品を売っていく
上記の解説を見て「あっ!これってあの商品も・・!」と、思い当たる節がいくつか頭の中に思い浮かぶかもしれません。
先ほど例に挙げたマクドナルドの販売戦略なんかは、上記で言う「クロスセル」で、
「フロントエンド商品(ハンバーガー)と相性の良い商品(サイドメニュー)を一緒に売っていく」
というような戦略になります。
また、無料説明会やセミナーからのコンサルティングなんかは、フロントエンド商品より高額なグレードアップ商品を売っていくわけですから、上記で言うと「アップセル」に当たりますね。
こんな感じで1口に「バックエンド」と言っても、フロントエンドと相性の良い商品を売っていくクロスセルだったり、フロントエンドのアップグレード版を売っていくアップセルだったりと、様々な形があります。
知っておくだけで、商品販売やマーケティングの幅が広がるので、ぜひこの機会に軽く抑えておいて頂ければと!
フロントエンド商品とバックエンド商品の作り方とポイント。
そして、実際にこのフロントエンドとバックエンドという、販売戦略をあなたのビジネスに落とし込む際のポイントですが、
「先にバックエンド商品の構想を固めてからフロントエンドを作っていく」
というような形で作っていく事をオススメします。
要は、「先に予めゴールを決めて後から入り口を作っていく」というようなイメージですね。
じゃないと、フロントエンドとバックエンドの、「一貫性」が保たれなくなってしまう可能性が高いからです。
フロントエンドとバックエンドには一貫性を持たせる必要があり、「フロントエンドと関連性のない商品をバックエンドで売らない」のが大事です。
例えば、フロントエンドでハンバーガーを売って、バックエンドでインクのカートリッジなんかを売っても売れないですよね。逆にフロントエンドでプリンターを売って、バックエンドでポテトとかコーラとか売っても売れないわけです。
じゃあそれはなぜなのか?というと、フロントエンドとバックエンドに何の関連性もないからです。
なので、フロントエンドとバックエンドには一貫性を持たせた方が良いです。
そして、それらの商品を作っていく際のポイントとしては、
・バックエンドは最高のお客さんに提供する最高の商品
・フロントエンドは最初のお客さんに提供する商品
というようなイメージで作成していく事がポイントになります。
つまり、あなたが作れる最高の商品がバックエンドで、あなたが自分自身や商品の事を知ってもらうために最初にお客さんに提供していく商品がフロントエンドという感じです。
フロントエンドとバックエンドとは?商品の販売戦略についてのまとめ。
というわけで、ここまでフロントエンドとバックエンドという、商品の販売戦略についての考え方やポイントを解説してきましたが、そのポイントを簡単にまとめると、
・フロントエンドは「集客」と「信頼性の獲得」が目的の商品
・なので安い価格で質の高い商品を作って顧客の信頼を稼ぐのがポイント
・バックエンドは「利益の最大化」が目的の商品
・なのでフロントエンドよりも高価格でより質の高い商品やサービスを提供
・商品を作っていく際は予めバックエンドの構想を固めた上でフロントエンド
・2つの目的が異なる商品を扱う事でより効率よく収益を最大化させる事ができる
という感じになります。
今回はビジネスやマーケティングをやっていく上で、
「知っておいて当たり前レベルの基礎中の基礎」
を解説しましたのでぜひ参考にしていってください。
また、あなたが実際にこの販売戦略を形にしていく際には、今回解説したポイントなどにも注意して頂ければと思います。
それでは!
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